2006年07月03日

第30回総理大臣杯1回戦@鶴見緑地

2006年7月2日(日) 18時キックオフ 鶴見緑地 45分×2

早稲田大学 3[1−1・2−1]2 桃山学院大学

得点:【早】渡邉(37分)、兵藤(71分)、兵藤(83分)【桃】池田(15分)、姜(81分)

早稲田大スタメン
−−−−渡邉−−松橋−−−−
−−−−−−山本−−−−−−
中島−−兵藤−−金田−松本怜
−−横山−−金守−−塗師−−
−−−−−−時久−−−−−−

SUB:伊藤、山口、鈴木修、松本征、首藤、島村、前田

交代:金田→鈴木修(HT)、渡邉→島村(68分)、中島→松本征(87分)

桃山学院大スタメン
−−−−池田−−姜−−−−−
金光−−−−−−−−−−高橋
−−−−船津−−田中−−−−
尾崎−−木村−−井上−−中山
−−−−−−金−−−−−−−

SUB:北井、北江、木野村、加門、渡部、國田、武田

交代:高橋→武田(64分)、金光→渡部(74分)、田中→國田(84分)

全国の舞台に早稲田が乗り込んできた。昨年度、準優勝に終わった雪辱を晴らすべく、初戦に関西の雄桃山学院大学を迎えて戦いに臨む。早稲田は先日の早慶戦と全く同じスタメン。圧勝したいい流れのまま、今日の試合に入りたいところ。対する桃山もベストといえる布陣。最終ラインのキャプテン木村、関西ナンバーワン司令塔の姜など攻守に好選手を配する強敵である。

序盤、5分に相手のチャンス。左サイドで兵藤からボールを奪った池田が、そのまま独走。中央からフリーで走りこんできた姜に渡したが、これは時久の鋭い飛び出しで抑え、一難を逃れた。ピンチを逃れた早稲田は、徐々にチャンスシーンを作っていく。右サイド松本怜が中央へとドリブルで切り込み、すぐさま裏へ抜けようとする渡邉へパス。渡邉の落としを兵藤が強烈なミドルシュート、キーパーはじいたところを山本がつめたがこれはオフサイドの判定。12分には、早稲田のカウンターから山本がドリブルで持ち込み、左の松橋へ。松橋の中央への折り返しに、フリーで飛び出した山本がシュートするも、これは相手キーパーのセービングに阻まれる。14分には左サイドを突破した中島がセンタリング、キーパーはじいてファーに流れたボールを、再度塗師がセンタリングを入れたが、山本のヘディングシュートはキーパーの正面を突いた。

流れをようやくつかみかけたと思われた早稲田だったが、ここで一瞬の隙をつかれる。15分、金田のパスミスをかっさらわれると、右サイドを高橋が完全に抜け出す。1対1で放たれたシュートは時久がなんとかストップしたものの、こぼれ球を池田に拾われ、がら空きのゴールに流し込まれた。今大会、早稲田は失点で幕を開けることに。

なんとか反撃したい早稲田だが、桃山は守備の意識が非常に高い。綺麗な4-4-2のフォーメーションで3つのラインがしっかりと作られスペースを完全に埋める。早稲田は最終ラインでボールを回しつつ、なんとか攻撃の糸口を探そうとするが打開には至らない。17分に金田、18分に兵藤と、それぞれミドルシュートを強引に狙うも、ともに枠の外。24分に得たゴール前での直接FKのチャンスも、兵藤の蹴ったシュートは相手キーパーのファインセーブに阻まれる。

それでも圧力を掛け続けた早稲田は、少しづつ桃山を押し込みゴールが近付いてきた印象。そして迎えた37分、ついに早稲田の攻勢が実る。左サイドでボールを持った松橋が、中央の山本へ渡す。すぐさま放たれた山本の鋭いシュートはバーを直撃したが、こぼれに反応したのは渡邉。頭で合わせたボールが転々とゴールマウスへ転がり込み、ようやく早稲田が同点に追いついて見せた。

とりあえず前半のうちに追いつけた早稲田だったが、その後は桃山に危ないシーンを立て続けに作られる。前半ロスタイム、左サイドから田中が抜け出し、コースを狙ったシュート。しかしこれは、バーに当たり、なんとか失点は免れる。直後には、右サイドからのクロスボールを姜が頭で落とし、田中にフリーでシュートを打たれたがこれは時久のセービングで防いだ。なんとか同点のまましのぎきり、前半戦は終了。

後半頭から、早稲田は金田に代えた鈴木修をそのままボランチの位置へと投入。追いつきこそしたものの、流れ自体はそれほどよくなかったために、勝ち越すためにも攻撃のリズムを変えようとの狙いか。桃山は選手交代なく、勝負の後半戦がスタート。

まずは54分、塗師のフィードに松本怜が抜け出し、ペナルティエリア内でフリーの渡邉へ渡すも、渡邉のシュートはうまくヒットせず。決定機を逃した後、58分には逆に桃山の攻撃。姜から鋭いパスが前線の池田へと渡ると、池田がトラップしてそのまま一気に抜け出す。池田が放ったループシュートが時久を越えたが、バーを直撃してなんとか一難は逃れた。ピンチの後にはチャンスあり、63分には兵藤のスルーパスに反応した渡邉が抜け出し、決定的な形に持ち込んだがシュートは惜しくもサイドネット。両者ビッグチャンスを作りながらも、なかなか勝ち越しには至らない、激しい攻防戦が続く。

桃山は前線に長身の武田、早稲田も負けじとスーパーサブ島村を投入し、ともに攻撃のカードを切る。勝ち越し弾を狙う両者の思惑が交錯する中、チャンスが訪れたのは早稲田。71分、ゴール前やや左よりという絶好の位置でのFKのチャンス。蹴るのはもちろん、この位置でのFKを得意中の得意としている兵藤。兵藤の蹴ったシュートは、壁を掠め軌道を変えたが、ゴールへと飛び込む勢いを削ぐまでには至らず。ボールがゴールマウスに飛び込み、殊勲の勝ち越しゴールが早稲田にもたらされた。

ついにリードを奪った早稲田は、自らのペースを崩すことなく、時間を使いながら試合を進めていく。この調子で行けば逃げ切りという展開も視野に入ってきた81分、桃山がその底力を発揮。右サイドを綺麗に崩して突破すると、中央へとクロスボールを送る。一旦は早稲田ディフェンスがクリアしたが、こぼれを拾った姜が強烈なミドルシュート。早稲田の守備陣も身体を張って止めようとしたが、願いもむなしくシュートが決まった。終盤に来て、早稲田が痛恨の同点ゴールを許す。

早稲田にとっては非常に嫌な展開となり、誰もが最悪の予感が頭をよぎる中、この男だけはいつもどおりだった。そう、早稲田が誇る真のファンタジスタ、兵藤慎剛である。同点に追いつかれた直後の83分、早稲田がFKを得る。奇しくもポジションは、先ほど兵藤が直接叩き込んだのと同じような位置。兵藤を知る者ならば、誰もが得点を期待する位置である。しかし、同時に、まさか連続で決めてしまうなんてことがあるはずない、とも観る者全員が思ったはずであろう。しかし、かつてジャンフランコ・ゾラというサッカー選手がこう言ったのををご存知だろうか。「FKを直接決めることは、PKを直接決めることより簡単だ」と。この日の兵藤は、まさにそのイタリアを代表するファンタジスタを観ているようだった。ボールを置いた兵藤は、まるで決めて当然だと言わんばかりに、つい10分前と同じようにゴールマウスへとシュートを突き刺していた。

そして試合は終了。桃山は非常に粘り強く、早稲田は苦しんだ。しかし、それを救ったのは、まさしく兵藤慎剛の右足に他ならなかった。難敵を撃破し、初戦を突破した早稲田、勢いをつけて次は東京学芸大を迎え撃つ。

いざ全国の舞台へ攻守に渡って戦う姿勢を見せた中島健太そして伝説となった兵藤慎剛
posted by ultraswaseda-admin at 00:30| 試合レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする